ドリームポニーシステムの評判から見える、説明会では聞かされない課題

フランチャイズの広告を見ていると、ふと気になることがあります。「月々2万円から始められる」と書いてある場所と、「通常120万円の初期費用」と書いてある場所が、同じページの中に並んでいる。どちらも嘘ではないのでしょうが、この2つの数字の間にどのような条件があるのかは、小さな文字でも書かれていません。株式会社DREAM PONYが運営する「Dream Pony System(ドリームポニーシステム、DPS)」の公式説明を読んでいて、わたしが最初に引っかかったのはそこでした。

説明会の案内は明るく、「1日1時間のスキマ時間」「未経験で月商100万円超」「パソコンさえあれば誰でも」と書かれています。けれど実際に契約した人たちの声を集めてみると、そこには説明会で語られていたはずの未来とはかなり違う景色が広がっていました。わたしはこの記事で、公式の説明と実際の声の間にある隙間を、できるだけ丁寧に見ていきたいと思います。

公式の説明は、どこまで具体的に語っているか

DPSの公式説明は、Amazon上での無在庫物販フランチャイズです。商品が売れてから仕入れるため在庫を抱えるリスクがなく、出品作業は専用システムで自動化され、本部のサポートを受けながら運営できると書かれています。フランチャイズの窓口の掲載ページでは「とにかくかんたんシンプル」「経験や知識は一切不要」と繰り返し強調されており、ネットショップ運営の難しさを心配している人に向けたメッセージが並んでいます。

費用については「毎月約2万円から開業可能」「初期費用分割キャンペーン中」と大きく書かれています。ただ、同じページの下の方を見ていくと「通常120万円の初期費用」という記載があり、分割プランの詳しい条件は「説明会でご確認ください」とだけ書いてあります。最低自己資金は30万円以上と記載されているため、この30万円が頭金なのか、別の用途なのかは、この説明からは読み取れません。

わたしが気になったのは、収入の話をしている部分と費用の話をしている部分で、説明の密度がまったく違うことでした。「月商100万円を達成するなど、数多くの成功事例が生まれています」という文章はとても具体的に見えるのですが、「プランにより異なるため、詳しくは説明会でご確認ください」という文章が続くと、その具体性がどこまで自分に当てはまるのか分からなくなります。開業例として「神奈川県、30代男性、2024年開業、自己資金30万円、年間所得額360万円」という記載もありますが、この1例がどのようなプランで、どのような作業量で、どのような条件の下で達成されたのかは、やはり説明会に行かなければ分からないようになっています。

ロイヤリティについても同じでした。「売上連動ロイヤリティ(上限あり)」と書いてあるのですが、率がいくらで、上限がいくらなのかは公開されていません。月商100万円と聞いても、そこからロイヤリティがいくら引かれて、仕入れ代金がいくらかかって、手元にいくら残るのかを自分で計算することができない構造になっています。

公式サイトでは「従来の有在庫物販では在庫が残る可能性があるが、DPSでは無在庫型のモデルを採用している」と説明されていますが、その無在庫型のモデルがAmazonの規約とどう整合するのかについては、何も書かれていませんでした。

ミギウデシステム時代から続く、利用者の声

DPSは、同社が以前展開していた「ミギウデシステム」というフランチャイズの改称版である可能性が高いと考えられています。公式の説明はないのですが、フランチャイズの窓口の同じ掲載枠が、2024年8月時点では「ミギウデシステム、通常50万円の初期費用」だったのに対し、現在は「Dream Pony System(DPS)、通常120万円の初期費用」に変わっています。2026年7月の公式プレスリリースの自社ブランド一覧にはミギウデシステムの名前はなく、DPSが記載されていました。つまり、ミギウデシステム時代の利用者の声は、DPSを検討している人にとっても重要な材料になるはずです。

副業被害報告サイト(fukugyo.blog)のミギウデシステムに関する記事には、2026年7月の時点で現役利用者からのコメントが寄せられています。「まああね」という投稿者は、アントレ経由でミギウデシステムに加盟し、現在進行形で運営していると書いていました。その内容には、わたしが公式説明を読んだときに感じた違和感を裏付けるような記述がありました。

『ミギウデシステムツールを使用すると効率的に商品出品が出来て1ヶ月も続ければ、さばき切れないほどの受注を得る事ができました。しかし、無在庫物販は受注後に商品を準備するため、商品発送までに時間が掛かりすぎ受注の半分以上がキャンセルとなり、顧客とのトラブルが絶えませんでした』

この証言で大切なのは、システムの出品効率とサポートの存在を認めている点です。受注が取れること自体は事実のようでした。ただ、その受注の半分以上がキャンセルになるという構造的な問題があり、『結論としては、受注がたくさん取れてもトラブルだらけで疲弊する、最悪、アカウント凍結になります』と書かれていました。Amazonの出荷前キャンセル率の基準は2.5%未満です。半分以上のキャンセルという数字は、この基準と大きく乖離しています。

同じサイトには、2026年5月に契約した「さや」という投稿者のコメントもありました。『藁をもすがる思いで、こんなに稼げるなら!と契約してしまいました』という書き出しから始まるその投稿には、パソコンが得意でなかったこと、Amazonの開設やツールのインストールで3ヶ月かかったこと、サポートに質問したら冷たい対応をされたことが書かれていました。『簡単に設定できる、80代の方でも簡単に設定し、利益を出している、と説明会の時にききましたが、そういうわけには行かないと思います』という一文が、公式の「誰でもかんたん」という説明との温度差を示していました。

2026年1月には、別の投稿者から『4ヵ月で収入0という凄い実態です』という報告もありました。契約書にはサポートや問題解決、情報共有、研修などが書いてあったが『ほぼ0で一切何もしてくれません』という内容です。この投稿者は融資を受けることを薦められ、収支計画書や事業計画書を作ってもらったそうですが、そこに書かれていた収入は実現しなかったようでした。契約書に「売れるというのは保証しない」という内容が書かれていたことも、後から気づいたと記されています。

これらの声の出所であるfukugyo.blogは、一部事業者からのキックバックがあると自ら記載しているサイトです。ただ、コメント欄に寄せられた投稿者の声は、サイト運営者ではなく利用者本人によるものと考えられます。わたしはこれらの声を読んで、公式の説明で強調されている「簡単」「サポート充実」という言葉が、契約後にどのような形で現れるのかは、人によってかなり違うのではないかと感じました。

2026年8月の被害報告が示す、Amazon規約との関係

fukugyo.blogには、2026年8月1日に新しい被害報告が掲載されました。この報告には商材名の記載はありませんが、「Amazon無在庫物販」であり、同社のAmazon無在庫フランチャイズはDPSのみです。加盟金160万円を支払ったこと、2026年5月にフランチャイズ窓口経由で加盟したこと、当初はBUYMAでの運用を希望していたがAmazon無在庫物販を勧められて変更したことが書かれています。

報告者のアカウントは、2026年6月と8月の2回停止されています。1回目は、制限対象外商品を販売したことが理由でした。報告者は運営側から「おすすめ出品商品URL」という案内を受けていたのですが、それを参考の一例と受け止めており、他の商品も出品していました。アカウント停止後に初めて「そのURL以外からの出品は不可」というルールを知らされたそうです。同社に復旧を相談したところ『復旧は困難』と回答され、家族名義での新アカウント作成を促されました。

報告者は妻名義で新しいアカウントを作成して出品を再開しましたが、2026年8月に2つ目のアカウントも停止されました。理由は1つ目のアカウントとの関連性です。Amazonは正当な事業上の理由なく複数アカウントを運用することを禁止しており、関連性が認められたアカウントは連鎖的に停止される仕組みになっています。

この報告の中で、わたしが最も気になったのは次の部分でした。報告者はAmazonのドロップシッピングポリシーを確認し、『ドロップシッピングは出品者が記録上の出品者であることが購入者に明確でない限り認められない』という規定を見つけたそうです。そして『同社がマニュアルやZoom会で指導していた「直送」の手法自体がAmazonの規約違反であったと判明』と書いていました。

DPSの公式説明には「売れてから仕入れる無在庫型モデル」と書いてありますが、Amazonのポリシーとの整合性については何も説明されていません。報告者は『アカウント停止リスク等の事前説明が一切なかった』と記しており、『不当契約の解除と加盟金返還を求めたい』と結んでいます。

この報告の加盟金は160万円でしたが、フランチャイズの窓口では120万円と記載されています。プランや時期による差の可能性がありますが、どちらにしても、契約前に渡される情報の中にAmazon規約との関係が含まれていなかったという指摘は、DPSを検討している人にとって大きな意味を持つのではないでしょうか。

50万円が120万円になった理由は、どこにも書かれていない

ミギウデシステムからDPSへの移行については、公式の説明が一切ありません。ただ、フランチャイズの窓口の同じ掲載枠を時系列で見ていくと、名称と初期費用が変わっていることが確認できます。2024年8月時点では「ミギウデシステム、通常50万円」だったものが、現在は「Dream Pony System(DPS)、通常120万円」になっています。

フランチャイズ比較ネットでも、URLは「migiudesystem_fc」のままページ内容はDream Pony Systemに変わっています。Green Flowの事業責任者は2026年7月の公式プレスリリースで「2024年12月にDPSに加盟者として参画」と記載されているため、2024年12月の時点で既にDPSの名称が存在していたことになります。2026年7月の公式ブランド一覧にはミギウデシステムの名前はなく、DPSが記載されていました。

同じ会社の別のフランチャイズも、短期間で名称を変えています。BuyLinkはBUYUPになり、その後BRAND物販PLUSに変わりました。fukugyo.blogのサイト管理者は2024年8月の時点で『事業者が今後も会社名等を変更したうえで同様の広告を継続する可能性があるので気をつけてください』と書いていました。

わたしが気になるのは、改称の理由も、初期費用が50万円から120万円に上がった理由も、どこにも説明がないことです。商品やサービスの内容が大きく変わったのであれば、値上げには理由があるのかもしれません。ただ、公式サイトの説明を見る限り、ミギウデシステムとDPSの運営モデルに大きな違いは見当たりません。どちらもAmazonでの無在庫物販、どちらも自動出品システムとサポート体制を提供するフランチャイズです。

2026年4月にfukugyo.blogに寄せられた元関係者を名乗る投稿には『自社口コミサイトやブログ記事を捏造してグーグルに公開している』『実際に儲かっているという加盟者を私は見たことがありません』という記述がありました。別の元執行役員を名乗る投稿では『FCのサービス内部はただの業務提携セットです』『離職率は85%以上』と書かれていました。これらの投稿の真偽をわたしが確かめることはできませんが、名称を変えることで過去の評判をリセットしたいという意図があるのではないかと感じる人がいても、不思議ではない状況だと思います。

評判を探すときに、確認しておきたいこと

DPSの評判を調べていると、非常に好意的な声と、非常に厳しい声の両方が見つかります。ただ、その声がどこから出ているのかを見ていくと、いくつかの特徴に気づきます。

ecbussiness-start.jpというサイトには「DPS体験記シリーズ全25回」が掲載されており、ec-business-lab.comというサイトには2026年8月27日に「DPS 評判データ検証」「DPS 口コミを数字で検証」など5本の記事が同日に公開されています。これらの記事には『高精度なAIリサーチ機能』『24時間自動同期・自動監視システム』といった機能の説明や、『システムとサポートを正しく活用している人の口コミは、極めて信憑性が高い』『DPSは物販初心者にとって最高のインフラ』といった評価が並んでいます。

ただ、これらのサイトにはどちらも運営者情報が不明または不完全で、ドリームポニー関連記事のみを集中的に掲載しています。ec-business-lab.comのフッターは英語テンプレートのままでした。元関係者を名乗る投稿が『ネットに載っている良い口コミはほとんどが捏造』と主張していることを考えると、出所が明記されていない好意的な記事を、そのまま評判として受け取ることには慎重になった方がいいのではないかとわたしは思います。

一方で、fukugyo.blogのようなサイトも、一部事業者からのキックバックがあると自ら記載しています。ただ、このサイトのコメント欄には投稿者本人と思われる声が多く寄せられており、その内容には具体的な日付や経緯、契約金額、トラブルの詳細が含まれています。完全に中立な情報源というものは存在しないのかもしれませんが、少なくとも出所の性質を理解した上で読むことが大切だと感じます。

Yahoo知恵袋の投稿には『ドリームポニーのミギウデシステムって実際どうなんでしょうか?結局システムにお金払うならその分利益減りますよね。最初に説明される内容だけで判断していいものなのか少し不安です』という質問がありました。この質問者の不安は、わたしがこの記事で見てきた多くの報告と重なっています。

もしあなたがいまDPSの説明会への参加を考えているなら、説明会で聞いておくべきことがいくつかあるのではないかと思います。初期費用120万円の内訳、分割プランの頭金と月額の正確な金額、ロイヤリティの率と上限額、想定収益からロイヤリティと仕入れ代金を引いた手元に残る金額。そしてAmazonのドロップシッピングポリシーとの整合性、アカウント停止のリスク、実際に停止された事例があるかどうか。

説明会で渡される収支計画書があるなら、その前提条件を細かく確認することも大切です。月商100万円という数字が、どのような作業時間で、どのような商品で、どのようなロイヤリティ条件の下で達成されるものなのか。そして、その計画通りにいかなかった場合の責任はどこにあるのか。契約書に「売上を保証しない」という文言があるなら、それは何を意味するのか。

わたしは、説明会で渡される情報だけで決めるのは危険だと感じています。なぜなら、この記事で見てきたように、契約後に初めて知らされるルールや、事前には説明されていなかったリスクが、複数の報告の中に繰り返し現れているからです。説明されていない部分が何かを、契約の前に言葉にしてみること。足りない情報を自分から求めること。そして、その答えが曖昧だったり、「詳しくは契約後に」と言われたりしたら、いったん立ち止まって考えてみること。

あなたが決めるのは、あなた自身です。でも、その決断のための材料は、できるだけ多く集めてからの方がいいのではないでしょうか。わたしはそう思います。

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